Pさん、また楽器買ったんですか

国内各地に神出鬼没で生息地不詳と専ら噂のP氏がボケ防止のために始めた駄文の肥溜め

楽譜専用電子端末「GVIDO」を運用してみて

このブログを始める少し前に、楽譜専用電子端末「GVIDO」を買いました。

 

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私自身かつてiPadにPDF化した譜面を入れて使っていましたが、屋外使用中に派手に落として画面に傷が入ったり、本番直前に充電が切れたりと散々な思いをしており、以来「譜面は紙媒体に限る」と電子譜面アレルギー状態が続いていました。

 

それ以降、iPad自体の大型化、軽量化、高性能化があり、楽譜表示に特化したアプリも増えてきたようですが、なにせ金の無い学生時代になんとか買ったiPadを傷物にするという苦い経験…。たとえ海外のプロが実践投入していようと、一度下ろしてしまった重たいなかなか腰は上がりませんでした。

 

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今年の2月に別件で「山野楽器 仙台店」様へお邪魔したときに偶然この「GVIDO」の展示が目に留まり、眺めているうちに「こいつ、かなり使えるんじゃないか」と根拠のない憶測が脳内を駆け巡りました。

とはいえ出始めたばかりで周りは誰も持っておらず、試しに買ってみようと思うにはやや腰が引けるお値段…w

(税込で本体約19万、オプションパーツを合わせるとフルセットで約26万弱)

そして未だにフラッシュバックする苦い記憶。

 

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3月初旬

ぼく「GVIDO買いました」

 

はい、買ってしまいました。

なんというかもうここまでくると怖いもの見たさというか、なんというか

「俺が人柱になってやろうじゃねえか」

という思いで、この新製品を3回ほど本番で使ってみました。

 

長くてうざったい前置きはこの辺にして、使ってみての感想をお知らせします。

 

・バッテリーの持ちが長い

とにかく長く使えます。先日、公演時間トータル4時間という、器楽のコンサートにしてはかなり長めの場面で使ってみましたが、バッテリー残量のメモリ1つも減りませんでした。スリープしたまま1週間くらい放置だと流石に切れてしまいましたが、使わないときに電源をオフにしてれば1週間は余裕で持ちます。

 

・舞台照明が気にならない

おそらくiPadのようなバックライト付き端末と一番差別化できる点はこれかと思います。電子ペーパー画面で余計な明るさがないので、コンサートホールのように強い照明が当たる会場でも紙と同じように使えます。逆に、舞台暗転したときに画面が光って自分の顔だけ暗がりに浮かび上がるようなこともありませんw

 

・A4サイズの画面が2枚同時に使える

その他の電子ペーパー端末に対して今のところ差別化できている点はこれかと思います。トータルA3サイズの見開き2ページを縮小せず一気に表示できるのは使っててかなり助かります。譜めくり設定で先読みめくり(左右交互に切り替わる)やページ順シャッフルなどもでき、状況に応じて設定を変えられるのも嬉しい。

 

・オプションパーツの譜めくり用フットペダルがめちゃくちゃ便利

写真右上のフットペダル(別売3万円)が思った以上に便利です。BluetoothでGVIDOとリンクして、足で譜めくりができるようにするツールですが、トロンボーンという演奏時は常に両手がふさがる楽器をやっている身としては、譜めくりを考えていない譜割の楽譜を恨むことなく使えるというのはかなり楽です。頑張れば片手で演奏できる楽器でもあえて両手を楽器から離さないというのは演奏に集中できる一つの要素ではないかと思います。ピアノや指揮でも絶大な効果を発揮するのでは。

→僕は純正を買いましたが、どうやら汎用品でも似たような補助ペダルがあるみたい。使ったことはないので動作は保証できませんが…。

 

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てな感じで、正直買って正解でした。

紙の管理が苦手な()僕なので、あの楽譜どこやった💢💢💢って本番前にいちいち探す必要もなく、本番が終わった後の楽譜が積み重なって部屋を散らかすこともありません。使う譜面が多い本番では、これからも積極的に投入したいと思っています。

(屋外使用はちょっと怖いからやめておきますw)

 

※最後に

譜面には著作権等の問題がありますので電子化の際の取扱には注意しましょう。

僕自身は「演奏する楽曲の譜面はあくまで購入(かレンタル)が大前提」と捉えていますので、誰かからコピーをもらった譜面をそのまま本番で演奏することはありませんし、もしコピーをもらうことがあっても本番で演奏する場合は必ず原譜を買います。

というわけで本記事は、楽譜の違法コピーを推奨するものではありませんので、くれぐれも誤解ななさらぬよう…。